業務効率化

AIとエクセル:複雑なデータの解析について

著者:島田慶資
ハンズバリュー株式会社 代表取締役
経営コンサルタント・作家
長岡技術科学大学 大学院 経営情報システム工学修士
経済産業省推進資格 ITコーディネータ
個人情報保護士

キーワード:AI、エクセル、データ解析、ダミーデータ、計算問題

リード文:エクセルの計算が難しいデータをAIで処理する可能性について実験を行い、その結果とその課題について探求します。


こんにちは、ハンズバリュー株式会社の島田です。

今回は、AIを使ってエクセルで計算が困難なデータを処理するというアイデアを実験で試してみました。

エクセルは数値計算に非常に便利ですが、文字列データ(例:500人分の血液型データなど)を扱う際には工夫が必要です。我々はこうした難解なデータをAIに頼れるかを試すことにしました。

エクセルは関数を組み合わせて使うため、入力データが少しでも変わると出力に大きな影響が出ます。例えば血液型に「o」や「O」が混ざっている場合などです。このような入力の揺らぎを超えて処理させることができるのがAIの強みではないでしょうか。

500人の血液型データで最も多い血液型を判別するためには上記のような関数を組み合わせなければならない。
また、不正確な入力はカウントされないため不安が残る。

500行のダミーデータを作成し、人工知能であるChatGPTに提供しました。

そして、「500行の血液データを提供するので、最も多い血液型を教えてください」と質問し、AIの反応を観察しました。

エクセルで計算した最も多い血液型はA型。出現回数も個別に出力して計算している。

残念ながら、期待したような回答は得られませんでした。

初回質問時の回答、Pythonのコード。
Regenerate Responseボタンを押して再度、回答を生成すると計算をするが誤っている。回答は結果論で合っているが、仮定が怪しい。
再度、Regenerate Responseボタンをおして回答を生成したが、不可能であることを明示された。

しかし、AIは「データを解析する方法」や「使用できるコードの例」を提供する能力があることを示しました。これは人間がデータを解析する際の大いなる助けになる可能性があります。

それでも、AIの利用にはまだ課題があります。一つは、AIがどのように動作するか、つまり「AIの理解度」です。

AIは人間が設定したルールに従って動作するため、それを理解し、適切に使いこなす能力が求められます。

また、AIがどの程度の能力を持っているか、その能力が私たちの目標に合っているかを評価することも大切です。

結論として、AIの活用にはまだ課題が残っています。

引き続き、AIと人間が共に働き、より良い解決策を見つけ出すための研究を続けていきます。


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