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GPT-4モデルの比較: 時短を狙うビジネスマンが選ぶべきAIアシスタントはどれか?

GPT-4モデルの比較: 時短を狙うビジネスマンが選ぶべきAIアシスタントはどれか?

こんにちは、日曜日コンサルティングの島田です。今回は、有償版のChatGPT Plusを利用して、さまざまなGPT-4モデルの比較を行い、経営コンサルタントとしてどのモデルが最適かを検討します。

GPT-4モデルの選択肢

ChatGPT Plusの有償契約では、複数のGPT-4モデルを選択できます。以下のモデルが利用可能です。

モデルの違いについて解説
  • GPT-4.0
  • Default(GPT-3.5)
  • Legacy(GPT-3.5)
  • gpt-4-0314(unofficial)
  • gpt-4-32k(unofficial)
  • gpt-4-32k-0314(unofficial)

それぞれのモデルには、コンテキスト長やトークンの扱い方、サポート期間などが異なります。例えば、gpt-4-0314(unofficial)は、8,192トークンのコンテキストを扱えるスナップショット版で、2023年6月14日までのサポートが予定されています。(まとめると、gpt-4は長文対応。gpt-4-32kはコンテキストが長く、自動更新されるモデルです。優秀。)

トークンとは?

トークンとは、文字数や文字の分割単位を表します。日本語での処理は英語と比較して、入出力で単位当たりのトークンが多く必要とされています。

モデル比較の方法

私は普段、GPT-4.0を使用していますが、3時間に25返信までしか対応していないため、プログラミングの相談をしているとすぐに制限に達してしまいます。そこで、GPT-4.0、Default(GPT-3.5)、gpt-4-32k(unofficial)の3つのモデルに同じプロンプトを入力し、返答の品質を比較しました。

以下、全てのモデルで試験したプロンプトを示します。

やあ、僕は経営コンサルタントで、君は優秀なアシスタントだ。材料を提供するのでお客様へ送るEメールを執筆して欲しい。
#材料
・メールの送信者(私)は、ハンズバリュー株式会社 代表取締役 島田慶資です。
・お客様名は、津名久ハナコです。
・依頼を受けていた補助金について事務局に確認した。次の事柄が判明した。
津名久ハナコさまの件について、担当者からご連絡いただきました。以下確認事項になりますので、確認をお願いします。

・医療法人となっていない「〇〇クリニック」や「△△医院」などは、補助金の対象内である
・創業予定の場合申請時に、①開業届を税務署に提出済みであること、②事業の実施場所が特定できること
が必要とのことでした。

②事業実施場所については、建物が建設済みであることや賃貸契約済みであることが要件のようです。

各モデルの返答結果

GPT-4.0は次の通り。素晴らしい。

件名: 補助金申請に関する確認事項と追加情報について

津名久ハナコさま

お世話になっております。ハンズバリュー株式会社 代表取締役の島田慶資です。いつもお引き立ていただきありがとうございます。

さて、先日お問い合わせいただいた補助金について事務局に確認を行いました。以下、判明した事柄をご報告させていただきます。

医療法人となっていない「〇〇クリニック」や「△△医院」なども、補助金の対象内であることが確認できました。

創業予定の場合の申請要件については、以下の2点が必要とのことです。 ① 開業届を税務署に提出済みであること ② 事業の実施場所が特定できること

特に②については、建物が建設済みであることや賃貸契約済みであることが要件となっております。

以上の情報を踏まえ、お客様の状況に応じた適切な対応を進めてまいります。何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

引き続き、よろしくお願いいたします。

敬具

ハンズバリュー株式会社 代表取締役 島田慶資

Default(GPT-3.5)は次の通り。一部、意図と異なる表現があるが、ChatGPTと対話することで改善は十分可能と考えます。

こんにちは、津名久ハナコ様、

ハンズバリュー株式会社の代表取締役である島田慶資です。先日は弊社の補助金申請に関するお問い合わせいただきありがとうございました。お客様の件について、事務局から以下の確認事項が報告されましたので、お知らせいたします。

まず、医療法人となっていない「〇〇クリニック」や「△△医院」などは、補助金の対象内であることが確認されました。また、創業予定の場合には、申請時に開業届を税務署に提出済みであることと、事業の実施場所が特定できることが必要であることが報告されました。

事業の実施場所については、建物が建設済みであることや賃貸契約済みであることが要件となります。このため、実施場所についての詳細をお知らせいただけますでしょうか。必要に応じて、ご相談に応じますのでお気軽にお問い合わせください。

以上、ご確認いただけますようお願い申し上げます。

敬具、 ハンズバリュー株式会社 島田慶資

gpt-4-32k(unofficial)は次の通り。こちらも、GPT4.0とほぼ同品質と考えられます。

件名:【重要】津名久ハナコさまへの補助金申請についての確認事項

津名久ハナコさま

お世話になっております。ハンズバリュー株式会社 代表取締役の島田慶資です。いつもお世話になっております。

先日、お客様からの依頼に基づき、補助金申請に関する事務局への確認を行いました。その結果、以下の事項が判明しましたので、ご確認をお願いいたします。

医療法人となっていない「〇〇クリニック」や「△△医院」なども、補助金の対象内であることが確認されました。

創業予定の場合、申請時に以下の条件を満たす必要があります。
① 開業届を税務署に提出済みであること 
② 事業の実施場所が特定できること

また、事業実施場所については、以下の要件があります。
 ・建物が建設済みであること
 ・賃貸契約済みであること

上記についてご確認いただき、必要な書類等が揃いましたら、お手数ですが改めてご連絡いただけますでしょうか。

何かご不明な点やご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

引き続き、津名久ハナコさまのご事業が円滑に進むよう、全力でサポートさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

敬具

ハンズバリュー株式会社 代表取締役 島田慶資

結果として、GPT-4.0の返答品質が最も優れていることが確認できました。

一方で、gpt-4-32k(unofficial)もほぼ同等の品質であり、Default(GPT-3.5)も手直しをすれば十分な品質が得られることがわかりました。総括として、すべてのモデルが優秀であることが確認できました。

時短を狙うビジネスマンがが選ぶべきモデルは?

高品質な返答がもらえるとモチベーションが上がります。
そのため、有償版を契約している場合、まずはGPT-4.0を利用するのがおすすめです。制限に達した場合は、gpt-4-32k(unofficial)を使用するのが良いでしょう。

ただし、gpt-4-32k(unofficial)にも利用制限があります。
このモデルの制限は、3時間あたり80k PRM(プロンプト・レスポンス・ミニッツ)と400 RPM(レスポンス・パー・ミニッツ)です。つまり、1分間に80,000トークンのプロンプトと400回のレスポンスを送ることができます。

モデルが異なれば、別のモデルで相談することができます。そのため、GPT4.0で使用回数の上限に到達すれば、gpt-4-32kとモデルを変更して相談すれば良いでしょう。

しかし、品質を考慮すると、仕事で活用するならば最適なモデルはGPT-4.0であると結論付けられます。次点として、gpt-4-32k(unofficial)でしょう。

まとめ

迅速かつ正確な業務遂行が求められる中で、AIアシスタントの選択は重要です。

GPT-4モデルの中でも、GPT-4.0が最も適した選択となります。制限に達した場合や、別の視点からの支援が必要な場合は、gpt-4-32k(unofficial)を検討することも一つの方法です。

最後に、いずれのモデルも優秀であることが確認できましたが、それぞれの特性や制限を理解して、効果的に活用していくことが重要です。

今後もAIアシスタントの進化に注目し、興味深い情報を提供できるよう努めてまいります。